まつもとの 来来憲
住所:三重県四日市市松本2-7-24
TEL : 0593−53−0748
営業 : (昼) 11:00am〜2:00pm
時間 : (夜) 5:00pm〜8:00pm
休み : 月曜日・火曜日
大とんてき定食 : 1,500円(キャベツ/ライス/みそ汁付き)
ごあいさつ
こんにちは、みなさんおなじみのさとるです。趣味は食べ歩きと犬の散歩。今日も元気にえびす顔です。最近、あまりにも以前に連載してした“四日市のうまいもんハンターS”についてのリクエスト、メールなどの反響が大きかったので、リニューアルして再開することとなりました。長らくお待たせしました!今後ともよろしく。
とんてき御殿に潜入する(三階建ビル)
とんてき御殿 三階建てビル (sa)
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第一弾は、なぜか四日市周辺にしか存在しない料理「とんてき」発祥の店「まつもとの 来来憲」に行ってきました。そもそも「とんてき」は中華料理なのか?という疑問が浮かぶかもしれませんが、そんなくだらないものは捨て去ってください。お願いします。実際に食べてみたけれど、どこの国の料理かさっぱり見当もつきませんでした。すくなくとも中華料理ではないことは確かです。
来々憲は、 四日市に住んでいる人で、知らない人がいないほど有名な店。TV等でも度々紹介され、他県からも食べに来る人もいるだとかいないだとか…あんまりいないだろうな。
トイレだけは高級志向
その営業スタイルには驚かされる。 大名商売なのだ。
なんと、月曜日、火曜日が定休日!通常営業日でも、遅くとも夜9時にはもう店じまい。 なかなか気が抜けないのだ。6〜7時くらいには、どの季節でも順番待ちのお客さんが店外に並んでいるほど。そのやる気のなさはすがすがしいほど。奢れる平氏は久しからず…そんなことわざがふと頭によぎる。ほっといても客は来るもんね!なんたって元祖だもん。関係ないよ。もしかしたら、客が多すぎて疲れちゃうのかもしれないし、仕入れの量が少ないかもしれない。
店の中に足を踏み入れると、店の繁盛ぶりををまのあたりにすることになる。
超大型液晶のフラットTVが鎮座し、トイレは近づくだけで蓋が開く最新式便器を完備している(ウォッシュレット付きである事はいうまでもない)そのような場所に金を使い、机や椅子は固く貧弱だ。これは回転率を上げるため、客がくつろいで長居しないようにという戦略か…さすがだ。使うべきところ、使わないでいいところをわきまえている賢い店の典型である。他店も見習うべきであろう。店の内観についてはこのあたりにとどめ、肝心の「とんてき」に話を移そう。
その1 食べ方について

「とんてき」は食べるものの真価を問う
「とんてき」の名の由来は、「ビフテキ」の豚バージョンだと推測される。しかし、この料理をステーキを呼んでいいのかどうか、かなり悩んでしまう。見た目に「ステーキ」らしさは皆無である。「ステーキ」を、ただ「肉を焼く」とだけとらえるのならば問題はないが。
簡単に言うと、分厚い豚肉を甘辛いタレとにんにくと一緒にぶち込み、男らしく焼いただけの豪快料理である。お父さんが日曜の昼間に作りそうな一品である。
そのぶ厚い豚肉は、見た目にはカットされてテーブルに運ばれるのだが、切れているなどと思って食べ始めると、まんまと罠にはまる。そう簡単にはいかない、なかなかのくせ者である。
完全にはカットされていないのだ。1cmほどの厚みが残されているのだ。箸で切ってやろうと思う事自体間違いである。ごくたまに切れる事もあるが、手の筋肉がつってしまっても誰も保障は出来ない。 これはおそらく、肉の中心部まで火を通すことと、肉を完全に切り離してしまうと肉の熱が冷めてしまうことを防ぐのを同時に実現するための方法なのである。まったくの勝手な推測ではあるが。
「できる男」は何度もフィンガーボールのたとえ話を得意げに話さない
ここは思い切って豪快に、不作法に思われるかもしれないが「そのまま皿に口を近づけ、肉に口を持っていく」事をオススメする。逆は不可である。目の前に彼女が居ようと、仲人さんが居ようと、隣に片想いのあの子が座っていたとしても…
この場所ではそれが正式なマナーなのだ。ワイルドにかぶりついてこそ「とんてき」である。その場所にあったマナー、TPOをわきまえた柔軟な対応が問われる瞬間である。「食」の場面において、その人間の本質が分かってしまう。一瞬たりとも気を抜かせないあたりに、老舗たるゆえんが感じられる。
「上品に食べる」
そんなものはこの食べ物にはまったくもって不必要なのだ。 店の外に置いてきたほうがいい。クソ食らえである。メルド!
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